“日本の匠”の独自の視点による美人力UPのヒント

美人の小路

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近茶流嗣家 
柳原尚之さんがいざなう美人の小路

すがすがしい「粋」をみつける料理の心得― 江戸(東京)編

一、料理×江戸時代の“粋”な所作とは?

江戸では、姿の美しさはもちろんのこと、
マナーの基本や相手を思いやる臨機応変な対応、
そして美しい所作を身につけることを、“粋”と表現しました。
そしてその“粋”の本質を、料理という文化を通じて今に伝えているのが、
江戸時代から続く「近茶流」です。

料理において、無駄のない美しい所作は、実はその味を決めてしまうほど、
大切な要素です。「料理上手な女性は身のこなしも美しい」という言葉の秘密を
近茶流嗣家・柳原尚之さんに伺いました。


匠のプロフィール 柳原尚之(やなぎはら なおゆき)

近茶流嗣家(きんさりゅうしか) 柳原料理教室副主宰
1979年東京生まれ。暁星幼、小、中、高を経て、東京農業大学農学部醸造学科卒業。発酵食品を学ぶ。卒業後、小豆島の醤油会社マルキン忠勇の研究員として勤務。その後、オランダ船籍の帆船スワンファンマッカム号にて唯一のアジア人クルーとしてキッチンをつとめた。現在は父・近茶流宗家柳原一成氏とともに、東京・赤坂「柳原料理教室」にて研究指導にあたる。NHK「きょうの料理」出演、NHK大河ドラマ、テレビドラマなどの料理所作指導を行う。著書に「近茶流 柳原尚之の男が食べたいごはん!白飯に合うおかず」(ゴマブックス)など。

柳原料理教室
http://www.yanagihara.co.jp/index.html


大切なのは、相手を思い、心地よく過ごしていただくこと。そしてその心配りを悟られない'さりげなさ'

撮影当日、私たちを迎えてくださった柳原尚之さんは、まさに江戸の粋を体現するような、凛とした着物姿。青々とした草木が揺れ、打ち水がされた茶庭には、夏の強い日差しにもかかわらず、涼やかな風がそよいでいるようでした。

「料理や作法の本質は、どちらも『相手を思い、気持ちよく過ごしていただくこと』にあります。さらに江戸の文化では、その気配りの “さりげなさ”も大切にされてきました。この心のありようが、江戸の“粋”であり、日本の女性の魅力なのだと思います」


日々の生活において、食事がとても大切なことはわかっていても、
心せわしいスケジュールの中、ついついお料理は手を抜いてしまいがち。
料理上手への近道は、あるのでしょうか。


大切なのは、レシピ本を何冊も積み重ねることではなく、
シンプルな基本を毎日丁寧に行うことにあります。

「魚の切り身一枚に対して、塩何グラム、醤油大さじ何杯、といったレシピを覚えるよりも、大切なのは、“考える”ことです。

どんな料理であろうと、まずは“段取り”を考えてみてください。 すべての食材を確認したら、菜箸や布巾、包丁などの道具を、毎回同じ、自分が使いやすい配置で並べます。配置が決まると、調理する動きも無駄がなく、滑らかになるはずです。結果的に、おいしくでき上がり、調理のスピードがあがり、台所も散らかりません。

実は料理上手な人程、ガタガタと大きな音をたてたりしないし、所作が美しいのです。こうした所作が体に馴染むと、料理が楽しくなり、日常の身のこなしもきびきびと、しかも美しいものになるはずです」


“粋”な女性になるための覚書

あれば料理の腕が上がる 伝統的な道具2品 「さらし」

ご家庭ではふきんが一枚、という場合が多いようですが、さらしの布巾は非常に重宝です。
出汁を引く、食材の水気を拭き取る、まな板を拭く、包丁を拭くなど、あらゆる場面で活躍します。

お寿司屋さんなどでみかけると思いますが、料理人は何かを切る度に、
包丁とまな板をふきんで拭き清めます。ふきんを何枚か用意するのはちょっと面倒と思われるかも
しれませんが、まな板をいつも清潔にすることで、作業がずっと効率的になりますし、
台所も汚れません。

さらしを1反買って、使いやすい大きさに切って使うと便利ですよ。


“粋”な女性になるための覚書

あれば料理の腕が上がる 伝統的な道具2品 「目笊(めざる)」

もうひとつ、あると重宝なのが、竹製の『目笊(めざる)』です。
蒸したり洗ったり、あるいは水気を切ったりと、こちらも何通りにも使えます。
ステンレスと違って、そのまま蒸し器や熱湯の鍋の中に入れることができ、
熱くならないのも、扱いやすいところです。

さらしにしても目笊にしても百貨店などで手に入るので試していただきたいですね。


“粋”な女性になるための覚書

江戸時代から続く「近茶流」とは?

江戸懐石近茶流(きんさりゅう)のおこりは、江戸時代、文化文政の頃といわれています。
当時は「近茶料理」と呼ばれ、武家のご婦人方に、料理の技法やしきたりの
手ほどきをしていました。そのため長い間、女性によって継承されていましたが、
先代宗家の代で、初めて男手に移されました。名前も「近茶流」として体系つけられ、
現在に至ります。

大きな特徴は、包丁さばきと盛りつけにあります。もともと、女性のための料理道ですので、
例えば力のない女性でも大きな魚をさばけるよう、魚の骨格構造に適した包丁さばきと
なっています。また盛りつけの風情や器選びなどには、至るところに茶心が配され、
華美な飾りを排除した、江戸で育まれた料理ならではの粋を感じさせるものとなっています。
柳原料理教室では、春夏秋冬の食材の手際よい扱い方、美しい盛りつけ、そして作法など、
日本料理の基本が学べます。


匠のお墨付き -美人力UPスポット-
江戸(東京)編

柳原さんおすすめのスポットに編集部が行ってきました。

【柳原さんコメント】
大都会のイメージがある東京ですが、歴史深いスポットは数多く残っています。江戸の「粋」を今も感じられる場所を選んでみました。

2012.08.14更新

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2012年8月14日(火)〜2012年8月31日(金)

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たくさんのご応募ありがとうございました。